(備忘録がてら、包み隠さず書いちゃう感じなので、苦手な方はご遠慮下さい)
ここまでの流れはこちら。
病院に到着し内診され、
破水確定ということで急遽入院となりました。
同時刻に分娩室に運ばれる先客さんがいるため、
NSTモニタを付けられたま待合室で軽く放置プレイな土曜日の深夜。
痛みはまだまだ余裕なものの、痛みが定期的にあるので、
一応陣痛カウンタアプリで測ったりする。
これからどうするのかなーーーと思っていたら、
入院して寝ろ、との事でした。
旦那は帰れ、との事。
またしてもイメージと違うお産の現実です。
破水したからといって、即お産にはならないようです。
なぜなら病院は、「土日は主体的にお産へ繋げる処置はやらない」方針だからです。
破水したら促進剤で・・・!バルーンで・・・!って朝方とか深夜に分娩!
っていう勝手なイメージですが。
母子共に危険なことがない限り、
案外放置なのです。
子宮口が開いて、陣痛が進めばお産になるけど、
助産師さんが、子宮口が開くように特に介助してくれるわけではありません。
予定していた計画入院の前に、
念願の陣痛or破水があったということで、
少々意気込んでやってきたというのに、帰されるたわし。
一応陣痛カウンタで間隔を測ったりする。
なんとなく10分刻みで、これが10分間隔ってやつかしらと思う。(←結果的に前駆陣痛だったらしい)
助産師さんから説明を受ける。
まだ子宮口は3センチも開いてないため、
土日に病院側が何か処置することはないので、
今日中にお産を進めたい場合は病院内を散歩するなどして、
子宮口広げるようにセルフで頑張って、と。
寝ててもお産は進まないよ、
ちょっと歩いてもそんなに広がらないかなー、
無痛にしたい場合は、逆に月曜日にならないと処置できなから今日はおとなしくして明日に備えてね、
すべては自分次第ってコトですね・・・!
今日中に産める確率もそんなないけど、あとは勝手に頑張れと!
もうホントイメージ違い・・・!
使えないのは想定内。
この陣痛もどきと24時間つきあうなんてちょっとイヤ・・・何もしないわけにも・・・
ということでたわしを呼び戻す。
ただし途中途中、陣痛もどきのため足が止まるくらいには前駆陣痛は痛かったです。
前駆陣痛ってそれなりに痛いのね。と思う。
散歩から帰ってきて昼食が出る頃には陣痛もどきがそこそこの痛みになってなっていた。
食事は箸が進む味ではなく、痛みもそれなりのため、全然食べられない。
残しているのを見た助産師さんに、今後に備えて無理して食えって言われる。
すんごい頑張って食べる。
昼食後のNSTでは、「陣痛に繋がりそうな張りはなさそうねー」とのこと。
マジで・・・!?
それなりに痛いのに・・・!?
今後どうやって過ごせばいいの?となる。
食後、横たわるが、痛みと眠気が交互にやってきては変な夢を何度も見る。
痛みを逃す時に体が強張ってしまっていたので、体をほぐしたかったので。
そこそこ痛みも増してくる。
四つんばいの、キャットストレッチを中心にポーズを決めること数十分。
痛い。
痛いのと眠気が交互にやってくる。これは痛い。
横たわると痛いので、壁に両手をついて、立ちながら耐える。
それなのに、NSTでは、
「陣痛に繋がる痛みはちょっと出てきたかなー」と。
しかし子宮口はまださほど開いてないだろうし、
開いてても3センチもあるかどうかじゃない?とのこと。
嘘でしょう!?
これ陣痛じゃないの!?
なんなの、どうなの!?
陣痛でしょう!
ねえ!陣痛だって言って・・・!!
横たわってても痛いだけなので、ゆっくり散歩を試みる。
病室のフロアおよそ100mを往復するが、痛みで足が進まない。
たわしが背中をさすってくれているけれど、
たわしの声は全然聞こえなかった。
病室の廊下には、
産まれたての赤ちゃんと、
ペンギン歩きのお母さんが沢山いて、
早くそっちの人間になりたい。
そっちの人間になれる日は来るのだろうか。
そう願うばかりだった。
陣痛は、
痛い時は痛いけど休みもあるから、って言った人どいつだ!
痛み→痛み→痛み→たまに痛み引くって感じだぞ!
しかもこれで陣痛と断言されてなくて、
今後の行方が真っ黒で絶望感でいっぱいになる。
無痛にしたい
麻酔だったら、今くらいの進み具合で麻酔の準備が始まるころかな
麻酔したい
この痛みから今すぐ逃げたい
心からそう思っていた。
そう思った途端、
痛みに耐えきれずイキミが出る。
何かを出そうとしてしまう、それがイキミです。
イキミが出てはいけないことはなんとなく知ってる。
虫の息で100m往復を終えた私に、
助産師さんはそれでもまだ、
「子宮口見ないとなんとも言えないけど、今日中は難しいんじゃないかなー」とか言ってる。
こんなに?
間隔も狭く痛いのに?
てか、痛みっぱなしなのに?
いきんじゃうのに?
今まだ16時だよ?
明日まではまだ8時間アルヨ!!!
何言ってるの・・・!?嘘でしょう!!
なんとかベッドに横たわる。
子宮口を確認するため、
なんていうの、なんと表現すればいいの、
あの・・・お産の体勢・・・M字開脚的な・・・。
痛みに耐えている時に、この無防備な体勢があり得ないほどにしんどいわけですよ。
ほんでも耐えて、助産師さんが子宮口をチェックする。
「8センチですね」
えっ。
「ただ赤ちゃんが斜めになってるので真っ直ぐになってきたらすぐに産めると思います」
えっ。
陣痛がどの辺りからかも教えてもらえなかったのに、
突然あとちょっとで産まれる宣言ですね。
始まりがよくわかんなかったけど、
突然終わりが見えてきたわけです。
ただもう思考が完全停止してるので、痛みに耐えることで頭がいっぱいに。。
四つん這いになってただただ痛みに耐える。
痛みに耐えるってか、痛みがきたら痛いのに関わらず力を抜いてイキミを逃す、これが辛い。
例えるなら、
イチジク浣腸どっぷり注入して、お腹急降下して今にもうんちしゃー!出そうなのにお腹グイグイ押されて痛くて、うんちでるのを力を入れずに深呼吸して耐えろMAXというところだろうか。
集中力が切れてくるとイキミが出てしまうのだ。リアルにうんち出ちゃう感じ。
助産師さんがお尻を抑えてくれるんだが、
体に触られると集中力が途切れていきんでしまうので、
触らないようにお願い申し上げる。
やることを失ったたわしが、
音楽をかけようと準備をするが、
知ってるメロディーを流されると集中力が切れそうなので、
声を絞り出して、「音楽かけないで・・・」とお願いする。
選んだCD・・・・、
リラックス系を欲した時はjonsi・・・・、
奮い立たせる系を欲した時はMUSE・・・・と、
どっちも用意してきたのに・・・・。
リラックスしたらイキみが出ちゃうし、
奮い立たせたらそれはそれでイキみが出ちゃう・・・・
陣痛室にかかってる、のんきなボサノヴァ程度でちょうどいい・・・・。
それから、たわし・・・・、
出産前に色々リサーチして、
陣痛時にマッサージするように、
意気込んでテニスボールを購入したのに・・・、
テニスボールの出番、一切なし!w
結果、助産師さんもたわしも、何もできないまま四つん這いの私を見守るという謎の光景。
あのM字開脚のまま、遂にいきみ方を教示される。
遂に!
出すんだね!
だがしかし、
こんなうんち出すようなイキみで、
約3キロの固体が出るのだろうか・・・・。
しかしもう出さないと終わりが来ないので、
できうる限りイキむ事数回。
ああもうすぐ分娩台だ・・・、
そう思った頃、助産師さんが産道を通りやすくするためにオシッコだしてと言ってくる。もっと早く言ってくれればまだ動ける時に行ったのに。イキミに耐えながら、助産師さんの前でオシッコさせられる。でも人前でなんて出ない。結局導尿で出される。陣痛に耐えながら導尿処置されるって辛い。
出す時はもはやそうでもないとか、
分娩台にいけばフィナーレとか、
って言ったのどいつだ!
私は、
分娩台に行ってイキんでいるときが一番痛かったぞ!
ふたたび数回イキみ、会陰切開するからと言われ先生待ち。
会陰切開した後にいきむと、赤ちゃんがスポン出てきちゃうから、今度は至極短くいきんでと言われる。もうよくわからない。イキミ上手だから!って言われてるけどもう会陰はめちゃめちゃ切れてるんだろうなと思った。
陣痛よりイキむ方が痛いタイプだった私は、
意識が朦朧としてきて、何を思ったのか、
『うんちを出してやろう。』
と思う。
赤ちゃんとかじゃない。
うんちがしたい。
なんでうんちしておかなかったんだろう。
昨晩の夕食の湯豆腐・・・きっと今頃おしりからエノキがでまくってる筈だ。そんなことしか考えられなかった。助産師さんがお尻を吹いてくれている。えのきだ、きっとえのきだ。えのきってうんちする時、お尻に引っかかるけどティッシュペーパーでつるっと取れた時気持ちいいんだよな、そう脳裏によぎってた。
たわしの存在はもはや忘れていた。
一瞬、差し出されたたわしの手を握ったが、
安定感が皆無だったので、
ソッコーで分娩台に備え付けられている手すりに持ち替えた。
ちんたら準備をしている。
ちんたら私の前に立つと、
遂に会陰切開された。
みんなが言うように、確かになんっともなかった。
その後、「短くイキんで」と言う助産師さんたちの声に集中して、
うんちーーーー!!
出すんだーーーー!!
って思ってたら、
目の前に赤子がいた。
ぴぎゃーって泣いてた。
映画かドラマを見てるんだと思った。
赤ちゃんが泣くシーンをスクリーンやテレビで見てるんだと思った。
少し経ったら、自分の腹の中にいた子が出てきたんだと、ようやく思った。
一応産まれたら掛けたい言葉集とかあったのに、放心状態でなんにも言葉が出なかった。
胎盤出すんだ言われたり、
胎盤残ってないかって先生が子宮に腕を突っ込んで掻き回し、(←凄くびっくりした)
その状況に驚いて、ぎゃーっ!!て叫んだりしていた。
まだまだ謎の痛みの恐怖に怯えて、
赤ちゃん近くで見たいのに見れないため惚けるしかなかった。
赤ちゃんは体重測ったり、
たわしが写真を撮ったりしてるけど、
私には恐怖の会陰縫合が待ってたのだ。
会陰だけじゃなくその前のイキミで裂けたところも縫うようだ。
麻酔はしてくれてるんだけど、縫うのが辛い。
痛いっていうか怖い。
見えないし、
足広げろ力抜け言われるし、
場所によっては痛いし、
長いし、
感覚気持ち悪いし、
そもそもこんなに辛い思いしてやっと出した赤ちゃんが全然見えないし!
「痛いよ~!痛いです~!まだですか!?あとどんくらい!?」ってぎゃあぎゃあ騒いだ。
緊張が溶けて口からは「痛い」しか出てこなかった。こんなに何ヶ所も縫うほど、イキミが下手くそだったんですね。ほかの皆さんどうなんですか。
本当に可愛かった。
人間の形をしていた。
この写真なら身バレしないだろう。
生まれて1時間後くらいの赤ちゃん。
お腹の中でむにむにしてた感覚が、
腕の中に移動してきた感じ。
本当に腹から出てきたんだと感じたけど、
感動より、やりきった感の方が凌駕していた。
「ママだよ」しか呟けなかった。
「こんにちは赤ちゃん、私がママよ」というフレーズそのものだった。永六輔って男なのにすごいな・・・!
その後、後新生児室に旅立たれてようやくお産が終わっ
らなかった!!
その更に1時間後、病室に移動して、
尿をだして子宮の戻りを確認するってことで。
とにかく尿を出せと。
しかしお産の力みで、下半身がプルプルしてる上に、
膀胱・子宮付近の感覚が麻痺しているので全然出ない。
助産師さんが個室まで入ってくるもんだから更に出ない!
悪露で汚れるし出ないし、でないと導尿だって脅されるし。
出ないからといって膀胱を、ぐいぐいされる。
余計出ないわ!!と。
ここはフジロックの夜のホワイトステージ・・・、
今ここでしておしっこしておかないと・・・、
グリーンステージの先までおしっこできないよ・・・、
とイメトレするも、出そうで出ない。
何度もトイレに行かされ、
出そうで出ない尿と格闘し、
本当に辛かった。
結局導尿されて、溜まっていた水分を搾り取られ、
お茶をがぶがぶ飲み、再トライするもやはり出ない。
お産後の1時に授乳をしなければいけなかったので、
初めての授乳を終えた深夜2時頃、
本当は助産師さんが立ち会わないといけないところ、
ひとりこっそり出して証拠を見せ許してもらった。
そしてやっとお産が終わったのでした。
奥さんの罵声、暴言がすさまじい、とか。
ビデオを撮っていた旦那が、
奥さんの豹変振りに驚いて、
録画ボタン押せてなかったと嘘をついて、
罵声ビデオを封印したと、鬼女板まとめで見ました。
たわしさんもですね、
出産前の意気込みで、
「俺は基本何言われても耐えるつもりでいるよ・・・!」
参考:「(40週1日)40w1d:NST再検査」
って言ってました。
P子、気性は荒い方ですが、
実際は、
何も言わなかったですねー・・・
苦行の病室散歩の時に、背中に手を当てたたわしに
「背中じゃなくてお腹に・・・・っ!!!お腹!」
って声を荒げたくらい。
P子、根は優しいんだよ。
というか、旦那の存在がエアー過ぎて、
話しかけるどころの騒ぎではなかった・・・。
というか、存在がエアーだなと思ったことはよく覚えてて、
旦那って無力でかわいそうだな、って思った・・・。
当事者ならまだしも、
この動物の本能むき出しで痛みに耐えている嫁を、
ただおろおろしながら見てるしかできない心境を思うとw
かわいそうだなって思いました。
プライドの高い男は、耐えられないだろうなとも思いました。
ここまでの流れはこちら。
病院に到着し内診され、
破水確定ということで急遽入院となりました。
同時刻に分娩室に運ばれる先客さんがいるため、
NSTモニタを付けられたま待合室で軽く放置プレイな土曜日の深夜。
痛みはまだまだ余裕なものの、痛みが定期的にあるので、
一応陣痛カウンタアプリで測ったりする。
これからどうするのかなーーーと思っていたら、
入院して寝ろ、との事でした。
旦那は帰れ、との事。
またしてもイメージと違うお産の現実です。
破水したからといって、即お産にはならないようです。
なぜなら病院は、「土日は主体的にお産へ繋げる処置はやらない」方針だからです。
破水したら促進剤で・・・!バルーンで・・・!って朝方とか深夜に分娩!
っていう勝手なイメージですが。
母子共に危険なことがない限り、
案外放置なのです。
子宮口が開いて、陣痛が進めばお産になるけど、
助産師さんが、子宮口が開くように特に介助してくれるわけではありません。
予定していた計画入院の前に、
念願の陣痛or破水があったということで、
少々意気込んでやってきたというのに、帰されるたわし。
3時~7時:深夜の陣痛室
微弱な陣痛に起こされながらも、うとうとする。一応陣痛カウンタで間隔を測ったりする。
なんとなく10分刻みで、これが10分間隔ってやつかしらと思う。(←結果的に前駆陣痛だったらしい)
8時~9時:お散歩を勧められる
お腹がすいたので朝食を食べる。助産師さんから説明を受ける。
まだ子宮口は3センチも開いてないため、
土日に病院側が何か処置することはないので、
今日中にお産を進めたい場合は病院内を散歩するなどして、
子宮口広げるようにセルフで頑張って、と。
寝ててもお産は進まないよ、
ちょっと歩いてもそんなに広がらないかなー、
無痛にしたい場合は、逆に月曜日にならないと処置できなから今日はおとなしくして明日に備えてね、
すべては自分次第ってコトですね・・・!
今日中に産める確率もそんなないけど、あとは勝手に頑張れと!
もうホントイメージ違い・・・!
10時:とりあえずお産を進める
もともと無痛もなりゆきだったし、使えないのは想定内。
この陣痛もどきと24時間つきあうなんてちょっとイヤ・・・何もしないわけにも・・・
ということでたわしを呼び戻す。
11時:前駆陣痛なのか陣痛もどきなのか
ストレッチもかねて院内を散歩。ただし途中途中、陣痛もどきのため足が止まるくらいには前駆陣痛は痛かったです。
前駆陣痛ってそれなりに痛いのね。と思う。
12時~14時:痛みが増す
昼食。散歩から帰ってきて昼食が出る頃には陣痛もどきがそこそこの痛みになってなっていた。
食事は箸が進む味ではなく、痛みもそれなりのため、全然食べられない。
残しているのを見た助産師さんに、今後に備えて無理して食えって言われる。
すんごい頑張って食べる。
昼食後のNSTでは、「陣痛に繋がりそうな張りはなさそうねー」とのこと。
マジで・・・!?
それなりに痛いのに・・・!?
今後どうやって過ごせばいいの?となる。
食後、横たわるが、痛みと眠気が交互にやってきては変な夢を何度も見る。
14時:ヨガる
たわしが昼食に出たので、陣痛室で1人ヨガる。痛みを逃す時に体が強張ってしまっていたので、体をほぐしたかったので。
そこそこ痛みも増してくる。
四つんばいの、キャットストレッチを中心にポーズを決めること数十分。
15時:逃げたい
たわしが昼食から帰ってきた頃、痛い。
痛いのと眠気が交互にやってくる。これは痛い。
横たわると痛いので、壁に両手をついて、立ちながら耐える。
それなのに、NSTでは、
「陣痛に繋がる痛みはちょっと出てきたかなー」と。
しかし子宮口はまださほど開いてないだろうし、
開いてても3センチもあるかどうかじゃない?とのこと。
嘘でしょう!?
これ陣痛じゃないの!?
なんなの、どうなの!?
陣痛でしょう!
ねえ!陣痛だって言って・・・!!
横たわってても痛いだけなので、ゆっくり散歩を試みる。
病室のフロアおよそ100mを往復するが、痛みで足が進まない。
たわしが背中をさすってくれているけれど、
たわしの声は全然聞こえなかった。
病室の廊下には、
産まれたての赤ちゃんと、
ペンギン歩きのお母さんが沢山いて、
早くそっちの人間になりたい。
そっちの人間になれる日は来るのだろうか。
そう願うばかりだった。
陣痛は、
痛い時は痛いけど休みもあるから、って言った人どいつだ!
痛み→痛み→痛み→たまに痛み引くって感じだぞ!
しかもこれで陣痛と断言されてなくて、
今後の行方が真っ黒で絶望感でいっぱいになる。
無痛にしたい
麻酔だったら、今くらいの進み具合で麻酔の準備が始まるころかな
麻酔したい
この痛みから今すぐ逃げたい
心からそう思っていた。
そう思った途端、
痛みに耐えきれずイキミが出る。
何かを出そうとしてしまう、それがイキミです。
イキミが出てはいけないことはなんとなく知ってる。
虫の息で100m往復を終えた私に、
助産師さんはそれでもまだ、
「子宮口見ないとなんとも言えないけど、今日中は難しいんじゃないかなー」とか言ってる。
こんなに?
間隔も狭く痛いのに?
てか、痛みっぱなしなのに?
いきんじゃうのに?
今まだ16時だよ?
明日まではまだ8時間アルヨ!!!
何言ってるの・・・!?嘘でしょう!!
16時:ドキドキの子宮口のチェック
病室フロア散歩という苦行を終えて、なんとかベッドに横たわる。
子宮口を確認するため、
なんていうの、なんと表現すればいいの、
あの・・・お産の体勢・・・M字開脚的な・・・。
痛みに耐えている時に、この無防備な体勢があり得ないほどにしんどいわけですよ。
ほんでも耐えて、助産師さんが子宮口をチェックする。
「8センチですね」
えっ。
「ただ赤ちゃんが斜めになってるので真っ直ぐになってきたらすぐに産めると思います」
えっ。
陣痛がどの辺りからかも教えてもらえなかったのに、
突然あとちょっとで産まれる宣言ですね。
始まりがよくわかんなかったけど、
突然終わりが見えてきたわけです。
ただもう思考が完全停止してるので、痛みに耐えることで頭がいっぱいに。。
四つん這いになってただただ痛みに耐える。
痛みに耐えるってか、痛みがきたら痛いのに関わらず力を抜いてイキミを逃す、これが辛い。
例えるなら、
イチジク浣腸どっぷり注入して、お腹急降下して今にもうんちしゃー!出そうなのにお腹グイグイ押されて痛くて、うんちでるのを力を入れずに深呼吸して耐えろMAXというところだろうか。
集中力が切れてくるとイキミが出てしまうのだ。リアルにうんち出ちゃう感じ。
助産師さんがお尻を抑えてくれるんだが、
体に触られると集中力が途切れていきんでしまうので、
触らないようにお願い申し上げる。
やることを失ったたわしが、
音楽をかけようと準備をするが、
知ってるメロディーを流されると集中力が切れそうなので、
声を絞り出して、「音楽かけないで・・・」とお願いする。
選んだCD・・・・、
リラックス系を欲した時はjonsi・・・・、
奮い立たせる系を欲した時はMUSE・・・・と、
どっちも用意してきたのに・・・・。
リラックスしたらイキみが出ちゃうし、
奮い立たせたらそれはそれでイキみが出ちゃう・・・・
陣痛室にかかってる、のんきなボサノヴァ程度でちょうどいい・・・・。
それから、たわし・・・・、
出産前に色々リサーチして、
陣痛時にマッサージするように、
意気込んでテニスボールを購入したのに・・・、
テニスボールの出番、一切なし!w
結果、助産師さんもたわしも、何もできないまま四つん這いの私を見守るという謎の光景。
17時半:ふたたび子宮口チェック
子宮口はほぼ全開とのこと。あのM字開脚のまま、遂にいきみ方を教示される。
遂に!
出すんだね!
だがしかし、
こんなうんち出すようなイキみで、
約3キロの固体が出るのだろうか・・・・。
しかしもう出さないと終わりが来ないので、
できうる限りイキむ事数回。
ああもうすぐ分娩台だ・・・、
そう思った頃、助産師さんが産道を通りやすくするためにオシッコだしてと言ってくる。もっと早く言ってくれればまだ動ける時に行ったのに。イキミに耐えながら、助産師さんの前でオシッコさせられる。でも人前でなんて出ない。結局導尿で出される。陣痛に耐えながら導尿処置されるって辛い。
18時:遂に分娩室に行く
痛いのは陣痛のほうで、出す時はもはやそうでもないとか、
分娩台にいけばフィナーレとか、
って言ったのどいつだ!
私は、
分娩台に行ってイキんでいるときが一番痛かったぞ!
ふたたび数回イキみ、会陰切開するからと言われ先生待ち。
会陰切開した後にいきむと、赤ちゃんがスポン出てきちゃうから、今度は至極短くいきんでと言われる。もうよくわからない。イキミ上手だから!って言われてるけどもう会陰はめちゃめちゃ切れてるんだろうなと思った。
陣痛よりイキむ方が痛いタイプだった私は、
意識が朦朧としてきて、何を思ったのか、
『うんちを出してやろう。』
と思う。
赤ちゃんとかじゃない。
うんちがしたい。
なんでうんちしておかなかったんだろう。
昨晩の夕食の湯豆腐・・・きっと今頃おしりからエノキがでまくってる筈だ。そんなことしか考えられなかった。助産師さんがお尻を吹いてくれている。えのきだ、きっとえのきだ。えのきってうんちする時、お尻に引っかかるけどティッシュペーパーでつるっと取れた時気持ちいいんだよな、そう脳裏によぎってた。
たわしの存在はもはや忘れていた。
一瞬、差し出されたたわしの手を握ったが、
安定感が皆無だったので、
ソッコーで分娩台に備え付けられている手すりに持ち替えた。
18時30分:分娩
先生が、ちんたら登場。ちんたら準備をしている。
ちんたら私の前に立つと、
遂に会陰切開された。
みんなが言うように、確かになんっともなかった。
その後、「短くイキんで」と言う助産師さんたちの声に集中して、
うんちーーーー!!
出すんだーーーー!!
って思ってたら、
目の前に赤子がいた。
ぴぎゃーって泣いてた。
映画かドラマを見てるんだと思った。
赤ちゃんが泣くシーンをスクリーンやテレビで見てるんだと思った。
少し経ったら、自分の腹の中にいた子が出てきたんだと、ようやく思った。
一応産まれたら掛けたい言葉集とかあったのに、放心状態でなんにも言葉が出なかった。
18時30分~19時:恐怖の後産
今すぐ近くで赤ちゃんを見たいのに、胎盤出すんだ言われたり、
胎盤残ってないかって先生が子宮に腕を突っ込んで掻き回し、(←凄くびっくりした)
その状況に驚いて、ぎゃーっ!!て叫んだりしていた。
まだまだ謎の痛みの恐怖に怯えて、
赤ちゃん近くで見たいのに見れないため惚けるしかなかった。
赤ちゃんは体重測ったり、
たわしが写真を撮ったりしてるけど、
私には恐怖の会陰縫合が待ってたのだ。
会陰だけじゃなくその前のイキミで裂けたところも縫うようだ。
麻酔はしてくれてるんだけど、縫うのが辛い。
痛いっていうか怖い。
見えないし、
足広げろ力抜け言われるし、
場所によっては痛いし、
長いし、
感覚気持ち悪いし、
そもそもこんなに辛い思いしてやっと出した赤ちゃんが全然見えないし!
「痛いよ~!痛いです~!まだですか!?あとどんくらい!?」ってぎゃあぎゃあ騒いだ。
緊張が溶けて口からは「痛い」しか出てこなかった。こんなに何ヶ所も縫うほど、イキミが下手くそだったんですね。ほかの皆さんどうなんですか。
19時:赤ちゃんとの対面
ようやく赤ちゃんと接触できた。本当に可愛かった。
人間の形をしていた。
この写真なら身バレしないだろう。
生まれて1時間後くらいの赤ちゃん。
お腹の中でむにむにしてた感覚が、
腕の中に移動してきた感じ。
本当に腹から出てきたんだと感じたけど、
感動より、やりきった感の方が凌駕していた。
「ママだよ」しか呟けなかった。
「こんにちは赤ちゃん、私がママよ」というフレーズそのものだった。永六輔って男なのにすごいな・・・!
21時:尿との格闘
分娩後2時間まで赤ちゃんとコミュニケーションができて、その後、後新生児室に旅立たれてようやくお産が終わっ
らなかった!!
その更に1時間後、病室に移動して、
尿をだして子宮の戻りを確認するってことで。
とにかく尿を出せと。
しかしお産の力みで、下半身がプルプルしてる上に、
膀胱・子宮付近の感覚が麻痺しているので全然出ない。
助産師さんが個室まで入ってくるもんだから更に出ない!
悪露で汚れるし出ないし、でないと導尿だって脅されるし。
出ないからといって膀胱を、ぐいぐいされる。
余計出ないわ!!と。
ここはフジロックの夜のホワイトステージ・・・、
今ここでしておしっこしておかないと・・・、
グリーンステージの先までおしっこできないよ・・・、
とイメトレするも、出そうで出ない。
何度もトイレに行かされ、
出そうで出ない尿と格闘し、
本当に辛かった。
結局導尿されて、溜まっていた水分を搾り取られ、
お茶をがぶがぶ飲み、再トライするもやはり出ない。
お産後の1時に授乳をしなければいけなかったので、
初めての授乳を終えた深夜2時頃、
本当は助産師さんが立ち会わないといけないところ、
ひとりこっそり出して証拠を見せ許してもらった。
そしてやっとお産が終わったのでした。
おまけ:旦那さんと立会い出産
色々言うじゃないですかー。奥さんの罵声、暴言がすさまじい、とか。
ビデオを撮っていた旦那が、
奥さんの豹変振りに驚いて、
録画ボタン押せてなかったと嘘をついて、
罵声ビデオを封印したと、鬼女板まとめで見ました。
たわしさんもですね、
出産前の意気込みで、
「俺は基本何言われても耐えるつもりでいるよ・・・!」
参考:「(40週1日)40w1d:NST再検査」
って言ってました。
P子、気性は荒い方ですが、
実際は、
何も言わなかったですねー・・・
苦行の病室散歩の時に、背中に手を当てたたわしに
「背中じゃなくてお腹に・・・・っ!!!お腹!」
って声を荒げたくらい。
P子、根は優しいんだよ。
というか、旦那の存在がエアー過ぎて、
話しかけるどころの騒ぎではなかった・・・。
というか、存在がエアーだなと思ったことはよく覚えてて、
旦那って無力でかわいそうだな、って思った・・・。
当事者ならまだしも、
この動物の本能むき出しで痛みに耐えている嫁を、
ただおろおろしながら見てるしかできない心境を思うとw
かわいそうだなって思いました。
プライドの高い男は、耐えられないだろうなとも思いました。